さし子工房創匠庵は、2024年11月20日をもちまして
閉館致すこととなりました。
永い間ご愛顧賜りまして誠にありがとうございました。
教室並びに販売も終了させていただきます。
これまで原方刺し子を学んでいただきました皆様には
引き続き、ご継承いただきますようお願い申し上げます。

原方刺し子とは

刺し子(さしこ)とは古くから伝わる手芸の一分野です。
布地に糸で、幾何学模様などの図柄を刺繍して縫いこむ
ことで、麻や木綿しかなかった昔、布に糸を幾度も刺す
ことによって少しでも丈夫に、
そして暖かくという生活の知恵と、
家族への愛情が作り出した手仕事のことです。

原方刺し子「花ぞうきん」
米沢には昔から「花ぞうきん」と呼ばれる、
刺し子を施した雑巾が伝えられています。

この「花ぞうきん」は、関が原合戦敗戦後、
120万国から米沢30万石に減移封された上杉家
とともに移り住んだ武士「原方衆」たちが、
半農半士を余儀なくされ、その妻たちさえ着るもの
もままならない貧しさの中で、布に糸を刺すことで
繋ぎ合わせたり重ね合わたりして、丈夫で長持ち
するようにと刺し子を施したことが始まりです。

家禄を失い、田畑を開墾しながらも、武士としての
気概だけは忘れない!蜂の巣(亀甲)のような形の
枠をとり、様々な美しい文様を施した花ぞうきんは
「上杉藩下級武士のその妻たちよる、狂ったような
貧しさに居直って、針を懐刀にして士族としての誇りを
失わずに身構えた執念の業」それが原方刺し子です。

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